2022年3月26日(土) 春の教室(県民センター/オンライン)


オンライン 10:00~12:00
  13名(学習者8名、ボランティア5名)
対面 13:00~16:00
17名(学習者9名、ボランティア8名)

春休みの勉強会「春の教室」をオンラインと対面で開催しました。日程の都合で1日のみの開催になりましたが、オンライン・対面ともに10名近い学習者の参加があり、引き続き学習支援の機会が少ない状況なのだと感じます。
オンラインでは、新1年生になるベトナムルーツのお子さんが初参加、同じ年のお子さんを持つボランティアと顔合わせをしました。お子さんともいっしょに音読をしたり、計算をしたり、折り紙をしたり、日本語でたくさん話しながら楽しく学習することができました。
中国ルーツの中学2年生は、予習をしたいということでeboardを使って、中学3年生の英語の学習をしました。ボランティア1名、学習者2名のグループでの学習でしたが、ふたりともすぐに内容を理解し、熱心に学習に取り組みました。
今回、中国から参加した中学生もいました。これまでは、夏休みなどに日本に来日し、学校に体験入学したり、地域のイベントなどに参加したりして日本の生活にふれていたそうで、ユッカの会のキャンプにも参加したことがあります。コロナ禍で来日できなくなって、以前のように日本語に触れる機会がないとのことでオンラインでの学習に参加してくれました。
兄弟で参加したベトナムのお子さんは、接続機器が増えたことで自宅のネット環境が不安定になってしまったため、時間をずらして別途ボランティアが対応をしました。音読をしたり、算数の問題を解いたり、1時間集中して学習することができました。
オンラインの学習は、時間や場所の制約が少ないというメリットはありますが、安定したネット環境が必要で、学習中に突然切れてしまうなどハプニングもよく起こります。ボランティアも学習者も、ハプニングの際にどうするかあらかじめ相談しておく必要があるな、と感じました。

 
 

午後の対面の学習には、小学生から成人の日本語学習希望の方まで幅広い年齢の方が参加しました。
4月から高校生になるネパールルーツの生徒は、高校の課題を持参。課題のほとんどはすでに自分で取り組んでいましたが、わからずに残っていた数学の問題に取り組みました。
同じく新高1の中国ルーツの生徒は、以前学習していたボランティアと久しぶりに再会。なかなか日本語での発話が難しい生徒さんですが、ボランティアの方と受験のこと、高校のことなどを報告することができました。
中国ルーツの大学生とフィリピンの成人の学習者の方が、日本語能力検定に向けた学習について学習方法や教材など情報交換をする場面もありました。
学習時間が3時間と長いので、各ペアで適宜休憩をしながら学習を進めていただき、学習終了後には、おてらおやつクラブ・栄区社会福祉協議会からご寄付をいただいたお菓子を配布してお疲れさまのあいさつをしました。(水本みゆき)

 
 

ボランティアからの振り返り
(小1:中国、2017年来日)集中は1時間くらい。持ってきたドリル(中学受験用)が難しすぎたため保護者とたくさん話し、勉強が多すぎるので整理する必要があるのではと伝えた。学童に入っておらず一人で過ごしているとのことで心配だ。
(中3:ネパール、2020年来日)進学先の高校から出た数学の課題。わからないところは、確率の問題が多かった。日本語の意味を読み取るところが難しい。問題の意味がわかれば考え方は理解できている。
(中2:中国、2018年来日)高校の場所、中国ですんでいたところ、自分の住んでいるところを紹介してもらった。発話が難しく筆談で答えてもらった。
(小5:フィリピン、2021年来日)漢字はほとんど読めない。日本語の語彙も少ない。低学年の国語の教科書から学習が必要ではないか。学校の日本語教室から春休みの課題が出ていた。
(小1:フィリピン、2021年来日)日本語教室の宿題をすべて終えることができた。漢字の読み書き、時計を読む練習(じかんスゴロク)、読解(かやねずみのおかあさん)。「ず・づ」の表記やカタカナの促音など確認が必要。
(小3:中国、日本生まれ)3年生の算数の復習と4年生の国語、どちらもよくできていた。
(成人:中国、2021年来日)日本語での日常会話。発話練習。
(成人:フィリピン、2022年3月)来日歴は浅いが日本語学習歴があり「上級への日本語」を使って学習。

※集中教室のオンライン学習は、「赤い羽根 新型コロナ感染下の福祉活動応援キャンペーン 外国にルーツのある人々への支援活動応援助成 第2回」を受けてレンタルしているモバイルルーターを使用して開催しています。
赤い羽根共同募金へのご寄付で外国につながる方々の学習支援や生活相談などの活動を少しずつ広げ、進めることができています。ご支援ありがとうございました。

inserted by FC2 system