2017年12月24日(日)、25日(月) 冬の教室(県民センター)


参加者  24日 学習者:39名、ボランティア:19名    25日 学習者:25名、ボランティア19名

今年度の冬の教室は、部屋の予約がとれなかったため土日での開催が出来ず、24日(日)、25日(月)となりました。学校によっては25日に授業があり、2日目は参加できなかった学習者もいました。年末はボランティアの確保も難しく、これ以上遅くすることはできないと判断し開催しましたが、毎年冬の教室の開催時期については頭の痛いところです。
今回、ボランティアの方々には11月半ばに一度 開催日等のご案内をし、なるべくお時間を作っていただくようお願いしました。ユッカの会で学習している子どもたちには、12月初めにはがきで開催の案内をだしました。また、グループみらいが「日本語を母語としない小中学生のための冬休みの勉強会」のチラシを作成してくださり、横浜市教育委員会の学校ポストを通じて、市内の全小中学校に配布しました。かながわ県民センター(横浜)、あーすぷらざ(本郷台)、とつか区民活動センター(東戸塚)で活動している他の学習支援団体にもチラシを配布し、学習者への声かけをお願いしました。
申込開始から新しい学習者からの問い合わせが相次ぎ、最終的には今回参加した45名の学習者のうち17名が初めて参加した学習者でした。また、受験を控えた中学3年生が12名いました。滞日歴を見てみると、来日1年以内の子どもが18名、2年以内が13名とやはり来日間もない子どもたちの参加が多くありました。一方で日本生まれの子どもも5名いて、初期の日本語・学習支援はもちろんですが、滞日歴の長い子どもや日本生まれの子どもも支援の場を必要としていることが分かります。
学習者の申し込みが多かったため、開催直前に再度ボランティアのみなさまにはメールで参加のお願いをさせていただいたところ、クリスマス・年末でお忙しい時期にも関わらず両日ともに19名の方がご参加くだいました。おかげさまで、全員が1対1での学習は出来ないまでも、それぞれが必要な学習を行うことができたと思います。ありがとうございました。
ボランティアの三谷さんが今回も教材を作成してくださいました。中学1,2年生の数学・英語、中3生の入試対策用国語・数学・英語、レベル別の漢字教材など、自分のレベル確認や、弱点の洗い出しにとても役に立ちます。冬の教室でこの教材を利用した生徒ももちろんいましたが、自習用に持って帰った生徒も多くいました。

 
 

実際の学習内容としては、初期の日本語学習の子どもたちはグループでボランティアが複数付き、数字・カレンダーの読み方・自己紹介を練習しました。声を出して読むことを中心に学習しました。「あれ」「これ」「それ」などの指示語を学習した小学生もいました。中国から来日しインターナショナルスクールに通っている小学生は、ふだんほとんど日本語を使う機会がないとのことでしたが、1対1で日本語を学習しました。ヒントをもらえばひらがな・カタカナは書けますが、まだ自分から日本語で話すのは難しいようでした。来日1年から2年ほどの子どもたちは、ボランティアが複数ついて、それぞれが読解の問題に取り組んだり、漢字の練習をしたり、持参したドリルや冬休みの宿題に取り組んだりしました。理科・社会の学習や、学校の国語の復習をした子どももいました。漢字検定5級に向けた学習をした中学生は、まだ学習習慣がしっかりついていないようでしたが1対1でボランティアがつくことで集中して学習できました。人数が多くにぎやかな中、集中して取り組めた子もいれば、となりの子にちょっかいを出してしまい なかなか課題に取り組めない子もいました。中学3年生で数学を希望した生徒は、いくつかの小グループにわかれ三谷さんが作成してくださった入試対策のプリントに取り組みました。わからないところは随時ボランティアが解説しました。滞日期間が3年以上で5教科受験の生徒は苦手な地学に取り組みました。受験用の国語の問題集に取り組んだ非漢字圏の生徒は、現代文・古文の音読、訳、漢字の読みなど積極的に学習しました。100分率や二つの変わる量など算数を1対1で学習した小学生はボランティアに「きれいな字で書けている」とほめてもらい嬉しそうでした。
25日の学習終了後、一部屋に集まり 恒例のハンバーガーのプレゼントと自己紹介を行いました。大勢の前で日本語で話すのが恥ずかしそうにしている学習者もいましたが、全員きちんと名前、学年、どこの国から来たかを言うことが出来ました。こうして多くの仲間と出会うことで、「みんなもがんばっている」と感じることが一人一人の子どもたちの力になるといいなと思います。
今回、初日に新規の参加者が大勢参加し、受付表の記入方法・当日の流れなど、ボランティアの方や参加者への説明がきちんとできませんでした。その反省を生かし、2日目は最初にボランティアの方にきちんと説明するなど、少しスムーズにできたのではと思います。受付・マッチングをスムーズに行えるよう、受付の方法や受付表の記入方法・内容を少し変更したのですが、まだ検討の余地がありますので春の教室に向けてさらに考えていきたいと思います。(水本みゆき)

 
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