講師：戸塚区役所こども家庭支援課職員の水井絵美さん
　　　戸塚区子育て支援拠点「とっとの芽」の高村美智子さん

参加者: 12人　うち外国人3組7人　ウズベキスタンのご家族、中国人の妊娠中のカップル、未就学児を子育て中の中国の方が参加

　今回 子育て支援サービスについての勉強会を企画したのは、地域に子育て支援の場はいろいろあるのに、それを利用できていない外国人が かなりいるのではないかという印象を持っていたからです。私は地域で区がやっている赤ちゃん教室（妊婦さんから生後1年までの赤ちゃんと保護者が対象）のお手伝いをときどきしています。保健師から 赤ちゃんの健康についての情報や手遊びなどを教えてもらい、ちょっとした心配ごとを相談でき、同じ時期に子育てをする方たちが知り合いになるよい機会です。しかし 駅前やスーパーの周辺では 幼い子どものいる外国人の家族をよく見かけるのに、赤ちゃん教室への外国人の参加はほとんどありません。
区の福祉保健センターなどの子育て期のサービスについて、かわいらしいパンフレットやイベントのチラシの情報があって、赤ちゃんの健診などの際に受け取ったり 見たりしていると思いますが、外国人にはどのような場であるかイメージがつかみにくいのではないかと思います。サービスの担い手の顔が見える中で話してもらい、現場を見ることで 自分が住んでいる地域のサービスが 利用しやすくなるのではないかと考えました。
　ユッカの会は 戸塚のフォーラムと東戸塚の区民活動センターでも日本語や補習の活動をしています。数ヶ月後に出産予定の学習者や来日して日の浅いお子さんのいる学習者がいらっしゃり、東戸塚の区民活動センターに隣接して 子育て支援拠点「とっとの芽」があったので 今回の安全講習会は 戸塚で開催することにしました。
　前半 戸塚区役所こども家庭支援課職員の水井さんが、区が提供する 子育て期のサービスについて 資料を示しながらお話しくださいました。子育て期といっても幅広いので 妊娠している人から未就学児がいる家庭を対象にしたサービスに絞りました。
　後半は 戸塚区子育て支援拠点「とっとの芽」の高村さんが、支援拠点がどのようなところなのか、何ができるのかをパワーポイントを使ってお話くださり、その後
隣接するの「とっとの芽」を見学しました。
　お話のあと 幼いお子さんのいるご家族からは 予防接種について、出産を控えたカップルからは 出産後の手続きについてなど たくさん質問が出ました。ほかにも
児童手当を受けられることや 父親向け講座があることなど 役立ちそうな情報を講師から提供していただくことができました。

　見学した「とっとの芽」では、10組を超える 子どもとお母さんが遊びに来ていて、実習の学生がお話を聞かせたり 手遊びをしているところでした。ウズベキスタンの子どもたちは 面白い構造の部屋の中で 早速かくれんぼを始め、お母さんは その日のうちに利用登録をされました。
　参加者が少なかったのは少し残念ですが、必要な方々に情報が届いてよかったです。参加された方々は 水井さんや高村さんと知り合い 区役所や子育て拠点を身近に感じられたと思います。今後も他の子育て支援のサービスや場についても利用されるのではないでしょうか。

　当日は「区役所の未就学児をもつ親子向けサービス」について「やさしい日本語」にした資料を用意しました。その資料がわかりやすいと「とっとの芽」でも おいてくださっています。「日本人にとってもわかりやすいので区役所でも置くとよい」とも言っていただきました。
また 講座には かながわ国際交流財団などが作成した 多言語のパンフレット類（保育園・小学校入学、予防接種、防災）を持っていきました。高村さんは初めてご覧になるとのこと。県レベルで作成した外国人向け資料が、住民サービスを担う市の施設には届いていないことがわかり、「もったいないですね。」と、資料を取り寄せることにされました。
　後日、「とっとの芽」の高村さんから このウズベキスタンの母子が講座翌日から利用を始め、同国人の親子とも出会え たびたび来ていると伺いました。この方に限らず、拠点で友だちをつくった外国人は 日本語の上達がはやいとのことでした。（ボランティア　　木野美穂）

多言語の資料は かながわ県民センター13階の多言後支援センターにあります。
かながわ国際交流財団HPのhttp://www.kifjp.org/news_tabunka/3465
「出版物情報」からダウンロードできるものもあります。施設に置くなどの要望には応えてくれるそうです。
問い合せ：かながわ国際交流財団045-620-00112